案内猫 [☆旅空百景]
先月、由布院のお宿に一泊した翌日
由布院の古刹・佛山寺に行きました。
ここを訪れるのは3回目
前回は火災で本堂を焼失したばかりの
1995年の早春だったので
なんと22年ぶりの訪問です。
昨年の地震での被害からか
つっかえ棒をされた山門を見上げていたら
ニャーニャーと猫の鳴き声がしてくる
山門の奥から、にゃあーにゃー
「ようこそ、いらっしゃいました~」と
ゴロゴロ喉を鳴らして
熱烈歓迎
もう、愛くるしいやら、かわいいやら
ピンクの首輪をしている飼い猫ちゃん
「ハイ、お賽銭はこちらでございますよ」とばかり
ご本堂まで、「案内猫」ちゃんに先導されました。
お参りをしていると
すっかりくつろいで身づくろいをはじめ
その後
お参りがすんだ頃合いを見図るかのように
観音堂の方向へと案内されている途中
事件が勃発
境内の草むらから「案内猫」の様子をうかがっていた
全体的に「案内猫」より黒っぽい
キジトラ柄のゲリラ猫が
突如、匍匐前進し「案内猫」へ攻撃態勢へ・・・
「わー、だめだめ !」と慌てて声を上げたら
気づいた「案内猫」ちゃん
寸でのところで、ゲリラ猫から身をかわし
境内から一目散に姿を消してしまいました。
この「案内猫」ちゃん、どうやら、「ご本堂」⇒ご本尊のある「観音堂」へと順路を追って寺の案内をしてくれるみたい?です。『佛山寺』に詣でる楽しみを発見
沈黙~掌のクロス [☆映画(Cinema)]
マーティン・スコセッシ監督の「沈黙」
Silence
映画を観てから、もう一週間ほど経つのですが
余韻というよりは、考えさせられることがいまだに多い。
昨年咲いた我が家の鉢植えチューリップ
花言葉は「博愛・思いやり」
この3人の体当たりの演技、凄かった。
パライソ(天国)に行くことをひたすら願い
懸命に生きていく
貧しい村人たちの信仰心の痛々しさ…。
原作本を読んだ時よりもリアルに伝わって
涙、また涙・・・涙が溢れてしまった。
辿りついた島に何匹もの「猫」
まるで「猫島」、これ監督の茶目っ気??ってシーンがあった。
長崎の猫は、短いしっぽや尾曲り(カギしっぽ)猫が圧倒的に多いのに、ずらりと揃った可愛い台湾(ロケ地)の猫ちゃん達(真直ぐしっぽ長)を見て、つい笑っちゃった。
篠田正浩監督の「沈黙」も観たけど、キチジローが手にした金子(銀)の気になる行方が、丸山花街辺りで遊んで使うという、原作にはない展開はよしとしても、百姓の女房の「モニカ」が武士(岡田三右衛門)の妻と同じ名で、「岩下志麻」というのがアレレ?という感じ。百姓役が似合わないとしても、座敷牢でのラストシーンは、「それはないでしょ!」と・・・。
比較しては悪いけど、ロドリゴの掌にモキチからもらった手彫りのクロスがあったという、スコセッシ版のラストは、とても感動的だった。 ★★★★☆
3代にわたってキリスト教に帰依していた系譜が母方にあり、棄教した吉利支丹の子孫になる私。上司であるお殿様が棄教・改宗したから、さっさとそれに倣ったのか、悩み苦しんだ末の転びだったのかは分からない。でも、ロドリゴやキチジローのように心の中にキリスト教の「愛の教え」を秘め、信じ続けたのではないかと思う。