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「天念寺耶馬・川中不動」 [★くにさき逍遥]

「鬼会の里歴史資料館」のすぐ近くに
「長岩屋天念寺」と「天念寺耶馬」があります。
ここは、2017年に国の名勝に指定されています。
天念寺1.jpg
見上げれば、鬼が住むといわれし岩峯と
修験者がわたる無明橋が臨める。
これは、「天念寺のお堂」のための借景
天念寺2.JPG
長岩屋川の「川中不動」さま
こういう、景勝地が、なにげなく存在している「国東半島」
地域の方々の、歴史とみ仏を守る風土と誇りの高さ
堅固なる信仰が息づいているのだなと、感じとれました。
天念寺.jpg
高さ25メートルの岩屋の中にお寺の
境内がすっぽりと入っているような佇まい
「身濯(みそぎ)神社」と寺が一緒にある「神仏習合」
天念寺3.JPG
長岩屋 天念寺.jpg
 「天然寺耶馬」と「長岩屋天念寺境内」の一心同体の素晴らしい景勝。紅葉のシーズンに、また訪れたい仏の里です。

「鬼会の里」で峯入り体験 [★くにさき逍遥]

現在、新型コロナウイルス感染症の影響で
当面の間、休館中の『鬼会の里 歴史資料館』
鬼会の里6.jpg
「国東半島・豊後高田市長岩屋1152」にあります。

こちらへ訪れたのは、約2年前の2019年12月です。
鬼会の里3.jpg
無明橋.jpg
駐車場から、遠くに天念寺無明橋が見えました。
六郷満山の「峯入り」の修験者だけが渡れる
切り立った崖の上にある橋です。
  
ここ「鬼会の里 歴史資料館」では

 修験者以外は立ち入り禁止で、結界がめぐらされ、かつては、女人禁制の「無明橋」の上へ、VR(仮想現実)を使って、足を踏み入れられる「修行体験」そして、「絶景堪能」ができるんです。
鬼会の里4.jpg
橋の上に立って、ぐるっと周りの景色を見渡し
思わず「うっひよ~!」と言ってしまいました。
 
展示物も充実しています。
鬼会の里7.JPG
中央に木造の阿弥陀如来立像(平安時代の作)
 
六郷満山の成り立ちや修正鬼会の紹介
鬼会の里5.jpg
「修正鬼会シアタールーム」では、大画面で迫力ある
修正鬼会の模様を体感することができました。
 
赤鬼(災払い鬼)と黒鬼(荒鬼)が
松明を振り回して荒々しく踊る火祭り
現地の寺で「鬼はよ~、ライショはよ~」と
掛け声の中、無病息災・家内安全の祈願をしてみたいと思いました。
担い手の高齢化で、行事の実施が難しくなっているようですが
復活する日がくることを願っています。
鬼会の里1.jpg
赤鬼面(災払い鬼・さいばらいおに)と黒鬼面(荒鬼・あらおに)
赤鬼は「愛染明王」黒鬼は「不動明王」と、言われているとか。
 
コロナウイルス感染症が収束し再開
開館されたら、また訪れたい施設です。
鬼会の里.jpg
鬼の面は、なかなか愛嬌のあるお顔だと思います。
鬼がみ仏になっていらっしゃるからか・・・。

三浦梅園の旧宅は「Big Pink」だった [★くにさき逍遥]

くにさき さきちくんバス1-001.jpg 「枯れ木に花咲くに驚くより
生木に花咲くに驚け」
 
 この名言を残している、梅園の『三浦梅園旧宅』へ訪れたのは、もうかれこれ4年ほど前のこと。「さきちくんバス」というツアーに参加してのことです。
 医師を生業にしながら、各藩主からの招聘に見向きもせず、国東半島の外に出ることも稀ながら、偉業を成した孤高の先賢。ただ、いち思想家・哲学者として坦々と暮らし、その生涯を閉じたという、気概の持ち主。私には、ちょっとした反骨爺さんと、とれたりも・・。
 
両子山を望む位置にあり、豊かな自然に恵まれた土地
川沿いから西の高台にある旧宅
くにさき さきちくんバス.jpg
さきちくんバス1.jpg
保存されている「茅葺屋根の旧宅」
外壁が「ピンク(紅梅色)」に塗られていて
 「なぜに、このような色になっているのかしらん?」
と、今もって疑問を持ち続けているのです。
「梅園」だから、この色に?(安直すぎるわね・・・。)
三浦梅園が、自ら設計したお宅というので
まさか、江戸時代から「紅梅色」だったのかしらん?。
 
と、いうことがあって・・・
 
三浦梅園の旧宅は「Big Pink」だった。
 
Music From Big Pink - 50th Anniversary (2LP+CD+7
「Big Pink」
ご存じザ・バンドの「Music from Big Pink」
そして、ロビー・ロバートソンが語る「ビッグ・ピンク」

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過去(平安時代)、そして現在の「富貴寺」  [★くにさき逍遥]

富貴寺といえば
お馴染みの猫住職さま「リンゴ」
昨年、12月上旬に参詣の際も
知らんぷりされてしまいました。
 毎度、相手にしてもらえませんからね・・・。
致し方ござんせん[猫] 
 人間と同様、寄る年波には勝てないリンゴ、体力が衰えた様子に見えましたが、頑固さの方は健在のようでした。
富貴寺 ねこ住職 リンゴさま.jpg
後姿が「うり坊」柄のリンゴ
 ところで、ご近所のおばあさん宅から、引き取られた猫は「ダイスケ」という名で、雄(♂)だそうです。 ダイスケどんは、受付ブースのストーブの前でぬくぬくと、大の字になって寝ていました。以前は、リンゴの指定席だったので、どうやら譲り受けたようですね。
 一年前より、一回り以上大きくなってました。すっかりお寺に馴染んで、幸せに暮らしているようで安心しました・・・。
 
その時の紅葉(黄葉)はこんな感じでした。
富貴寺.jpg
 その年によって、木々の様子や姿は変わりますね・・・。
 
この日は、ここへ来る前に
宇佐の「県立歴史博物館」へ寄り
 富貴寺大堂が創建された当時の平安時代の姿
[ぴかぴか(新しい)]金ぴかピカ!![ぴかぴか(新しい)])を見たり、富貴寺を含む神仏習合の六郷満山、宇佐・国東などの歴史、文化などを見聞しました。
 
博物館に入ると、正面には
熊野磨崖仏「大日如来像」レプリカ
 「ぎょぇーー!」
うさ歴史博物館.jpg
 
こちらが、創建当時の大堂の復元
富貴寺.jpg
アンケート用紙に記入したら、はがきがもらえました。
 
 再現とはいえ、平安時代の「阿弥陀堂建築」の素晴らしさ、富貴寺大堂(極楽浄土)を体感してから、現在の大堂に参詣し、感慨もひとしおでした。
 
歴史博物館のロビーには、みごとな鏝絵も展示されていました。
三毛猫の招き猫
【千客万来】
 歴史博物館.jpg
 
この歴史博物館は、一見の価値があります。

くにさき 卍 寺宝展 卍 [★くにさき逍遥]

あらあら・・・
お正月、美術館・特別番組の中で
開催中の寺宝展が紹介されてました。
 
お土産用の修正鬼会の面(左が"あ"・右が"うん")
鬼会面.jpg
寺宝展.JPG
 昨年、国東でキウイの収穫体験のバスツアーに参加したとき
 ここ「弥生のムラ(歴史体験学習館)」で、「六郷満山霊場の寺宝展」の見学も含まれていました。
 とうてい個人では行けそうにないこの場所は、とにかく行って(@_@)びっくりなところでした。
 
「木造 如来坐像」の存在感
坐像の大きさにかかわらず
内に秘めたパワーに圧倒されました。
 
横から拝顔したその表情の凄まじさ
「怒り」と「悲しみ」に満ち
握りしめた右手
平静であらんとす左手
 
鬼の姿となり
外に表しているエネルギーの源は
「慈愛」に満ちた仏のこころ、そのものなのかもしれないと思いました。
 
 『修正鬼会』の面の展示もテレビに登場していましたね。これも、とても素晴らしいものでした。鈴鬼面の頭に飾られた紙縒りは鬼会のたびに増えるそうで、その古い紙縒りの多さに伝統の奥深さを見ました。ただ、展示の仕方が平置きで、残念な感じがしました。上から見るのではなく、同じ目線で、面と対峙できる形にしてほしかったです。
 国東半島に点在する寺の貴重な仏像の数々を拝見することができるこの機会は、またとないものだと思いました。
 
  弥生のムラのある「安国寺集落遺跡」は、西の登呂遺跡と呼ばれるほど有名だったのに、吉野ケ里遺跡が出現してからは、その首位を譲ってしまったそう・・・。次に行くときは、時間の余裕をもって出かけ、古代勾玉作りの体験をしてみたいと思っています。

タグ: 国東

京都で出会った『手前味噌』 [★くにさき逍遥]

昨年、立冬の時分に
初めてお味噌を作りました。

くにさき~味噌づくり②.jpg手前みそ.JPG
手作りした量は約2キロ
システムキッチンのレンジ下にある収納で
寝かせること6カ月強
まろやかでコクのある味噌が
出来上がりました。
 
その味は格別なものでございました。
 
これぞ『手前味噌』なお話です。
 
くにさき~味噌づくり①.jpg
 手作り味噌体験をしたのは
国東半島の武蔵町にある『安永醸造』さんで・・・。
 
実は、『安永醸造』を知ったのは京都へ旅行したとき
 
清水寺にて「奥の院御本尊が御開帳」
京都国立博物館で「アートオブ スター・ウォーズ展」があった年。
もうかれこれ12年ほど前のことになります。
 
 お昼ご飯を錦市場のかね松「やお屋の二かい」で食べたら、麦味噌汁の味が、子どもの頃に食べていた我が家の味によく似ていて感激してしまいました!。その味噌の醸造店は、明治時代の前期から続いていた老舗でしたが、家業を継ぐご子息がなく、惜しまれつつ廃業してしまったのでした・・・たまさか京都で懐かしい味に出会うとは・・・。
 階下でお味噌が購入できるというので、さっそく買って帰ることにしましたが、京都の味噌ではなく、九州は国東半島で造られたものというのも驚きでした。そして、わざわざ京都から博多(福岡)まで新幹線で持って帰ってしまいました。 
 何かで読んだ私の記憶によると、「かね松」の先代か先々代のおかみさんは国東から京都の八百屋さんへ嫁いだとか、実家がお寺だったとか・・・?ではなかったかしら。間違っているかもしれないけれど。
 
  最近になって知ったのですが、小売りより飲食店との引き合いが多かったという、我が家の味だった味噌・醤油醸造の創業者さんは、国東(富来)のご出身だったというのです。
 舌で覚えた味って忘れられないものなんですね。
 私の「ベロ」もちょっとしたもんだなぁと、思ってしまいました。
 
 こちらは、地元のデパートで買った
二代目礼治のお味噌
二代め味噌.jpg
有機栽培の大豆と麦を使った「こだわり」あり。
安永さんの味噌は、どれも美味しいけど
これぞ、逸品なお味噌
 
ただし、自分で作った味噌は、さらに美味し~なのです。
すっかり完熟味噌に味を占めてしまって
また、機会があったら
手作り味噌教室に参加したいと思ってます。
京都で出会い、惚れ込んでしまった「懐かしい味」なのですもの・・・。
 
安永醸造さんのホームページはこちら→『仏の里国東半島かね松・安永醸造』
 ちなみに、京都のやお屋さん「かね松」と安永醸造の屋号の「かね松」は偶然同じだったということです。 こちらも、不思議なご縁があったようです。
 

猫と古刹 [★くにさき逍遥]

今年は11月中旬、国東半島の両子寺と富貴寺へ紅葉狩りをしました。

両子寺.jpg
両子寺は、「見ごろ」という情報でしたが、紅度が低めという感じがしました(拝観料が100円アップしたための辛口査定?ということはないです→たぶん)
里親募集中のビーグル君の姿がなかったので、里親さんが見つかったと安心してはみたものの気にかかるので、お寺の方にお尋ねしたところ、「いなくなった」というです。「あぁぁ~」です。
狩猟犬の本能で野山を駆け回り、また迷子になってしまったのか。もしくは、本来の帰巣本能が発揮され、お家へ帰れたのかもしれないなどと思ったりも・・・。
つづいて、富貴寺へと
富貴寺.jpg
 
まだ色づき手前のモミジ
銀杏のじゅうたんが敷き詰められる前の状態。
風格ある佇まいには心なごみます。
仏様に対する真摯で実直なる信徒の心が感じられるからかもしれません。
 
富貴寺へ行く目的は、もう一つあって
 
 
[ぴかぴか(新しい)]猫住職(♂)にお会いすること!!
しかし、いつ行っても猫住職(リンゴ)は寝てるので、寝姿を拝顔するのみ。肉球パワーで御加持をいただきたいのに・・・。
 
微動だにしない猫住職も御年16歳にならんとし、寺を守っていらっしゃる。
仏教伝来の時代に唐の国より経典を運ぶ船の中でネズミからお経を守った猫の末裔ですね、猫住職(リンゴ)・・・。
 リンゴ☆.jpg
 リンゴ (2).jpg
ご本堂からの帰り、珍しく猫住職が起きていた!!
寝ぼけ眼の先で、見つめていたのは・・・
富貴寺猫.jpg
にゃん法"葉隠れの術"を使ってるつもりかしら?
もう、猫住職に見つかってますよ!
 
ご住職にお聞きしたところ、この猫ちゃんの飼い主は、近所のご年配女性だったそうです。飼い主さんが、お亡くなりになったので、以来お寺で面倒を見てらっしゃるとのことです。
西洋猫の血が入った新参者の猫ちゃんは、さながら「猫の坊守」といったところですね。
 
猫はこたつで丸くなる[るんるん]
猫が似合うのは、こたつだけじゃない
猫は古刹で丸くなる[るんるん]
古刹に猫はよく似合う

✙ペトロ・カスイ岐部 [★くにさき逍遥]

雨が多かった今年の夏
晴れわたり、蒸し暑い青い空の日に
ペトロ・カスイ岐部記念公園へ行きました
地理に明るくないため
個人で訪れるのは難しかったのですが
幸い、バスツアーを見つけて参加しました
ペトロ・カスイ岐部.jpg
城山を背に立つペトロ・カスイ岐部神父さま
ペトロ・記念公園.jpg

 神父さまのお顔は、この地区に住む人々の顔をデッサンして作ったそうで、その屈強そうな顎のラインは水軍の力強さを秘めているかのようでもあります。
 実は、私の母方の先祖は、水軍ではありませんが、岐部一族(お国衆)と同じく大友氏の家臣団(お下り衆)。キリシタンだった時代があったのです。洗礼名を授かり、キリスト教式で葬られた3人の幸いなる先祖もいますが、きびしい弾圧下において、踏み絵を踏んだのでしょう・・・その後、一族は棄教したのです。
 もし、その棄教がなければ、今のわたしも存在しないわけですから、「転ばず=棄教せず」の神父さまに対しては、いささか複雑な気持ちがあります。私の体には、棄教することで生きのびる道を選んだ者の血が受け継がれているのですから・・・。
 
 佇む神父さまの彫像を見て、「ペトロ・カスイ岐部」の生涯を描く物語が映画化されるとしたら、神父さまは「浅野忠信」で、お願いしたいわと思いました。沢野忠庵こと、フェレイラ(元宣教師)役は、ブラッド・Pもトム・Cもダメです。「ビリー・ボブ・ソーントン」で決まり~!!。
 
 公園内には、隣接して「国見ふるさと展示館」があり、ローマの修練院に提出した身上書なども展示されていていました。 いかんせん、うだるような暑さでゆっくり見ることができなかったのですが・・・。次回は、城山にも登ってみたいと思います。

卍 両子寺のご機縁 [★くにさき逍遥]

 仏様とご縁を結ぶ国東半島「両子寺縁日」というバスツアーに申込みをした時点で、すでに満席・・・縁がなかったものと諦めていたところ、定員を増やすことになったと連絡をいただき参加できる運びとなりました。

両子寺①.jpg
仁王像に出迎えられて山門へ

 護摩堂にて、若住職さまの指導のもと『ご作法~「火と水の行法のようでした」』・『ご真言』と身の引き締まる思いのする護摩修行をいたしました。

 燃ゆる護摩木に手をかざし、御祈願をしたのち、奥の台座の「不動明王像(鎌倉期の作)」に手を合わせ、ご拝顔することもできました。護摩焚きの読経が終わるころには、街中では耳にすることのないミンミンゼミの鳴き声がお堂の中まで聞こえてきて、静粛さのなかで清々しさと心の平安を得ることができました。

両子寺②.jpg
護摩焚きのあとは
精進料理の昼食をいただきました
 
お料理は、陶器で一式、可愛らしい唐子絵の
器に盛りつけられていていました
(双子の子どもの神様にふさわしく)
 
田舎こんにゃく・胡麻豆腐
季節野菜の煮物・和え物など
どれも素材を生かした美味しい味付けがされ
珍しい天竺芋の和え物などもあり
おもてなしの数々、有りがたく頂戴いたしました。
 
客殿の横にいたビーグル君(♂)
迷い犬で、里親募集中とのこと
4歳なんだそう・・・飼い主さんとはぐれて
辛い思いをしたのでしょうか
7~8歳に見えました
両子寺のわんこ.jpg
一緒に遊んで、仲良しになったけど
私たちの帰る時刻が迫ってきたら
途端に悲しそうな表情になっちゃった
仏様のご加護で
新しいお家と家族が早く見つかりますように!

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