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海洋天堂~海亀の背に乗って [☆映画(Cinema)]

映画の舞台は「中国・青島市」

水族館に勤める父親と自閉症の息子:大福(ターフー)は二人暮らし

父親は末期ガンを患っていて、余命いくばくもない。

息子の行く末を案じるあまり、一緒に妻のもとへ旅立とうと、考え実行してみた。 しかし、大福は水泳が得意だったため未遂に終る。助かった命を全うし、愛しい息子の自立を手助けすべく、力の限りを尽くす・・・。

大福~海洋天堂.jpg

ジェット・リーがノーギャラでも出演したかった映画という触れこみどおり、熱のこもった演技でした。温かさと優しさ、内なる強さを秘めた父親を演じきり、彼の新境地を見たかのようでした。クリストファー・ドイルの映像も素晴らしく、今なお残るドイツの植民地的な建物の風景と相まって、独特の『青と海』の世界を映し出していました。

『藍色夏恋』のグイ・ルンメイが大福が恋心を抱く相手役をさわやかに演じていました[ぴかぴか(新しい)]。サーカス団で、ジャグリングをするクラウンの鈴鈴(リンリン)と大福のぎこちない心の交流は、映画の進行を和ませてくれていました。

大福の父は、海亀となって彼を見守り続けるという悲しくも夢のある物語。父親の子を思う心は、周囲の人をも動かしてゆく・・・感動的なドラマでした。

私の父は、50歳で亡くなりました・・・ガンでした。当時、今のようにガンの告知は一般的ではなかったので、もちろん、告知は受けていませんでした。父亡き後、本人名義の預金通帳には、残高が数千円ほど。定期預金など、まとまったお金はすべて母と私たち娘名義でした。家、土地などの不動産の名義も変更されていました。自分の死後、煩雑な相続の手続きをしなくてすむように考えてくれていたようです。何も言い残さずに・・・。

海のように広く、深い父親の愛情に、感謝し涙した映画でした。

★★★★☆


タグ:中国映画
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