キャデラック・レコード [☆映画(Cinema)]
ビョンセがエタ・ジェィムズを演じてるというので、期待していなかった。
「ドリーム・ガールズ」のビョンセが延長された映画だろうと思っていたから・・・。
ただ、この時代と大好きな音楽を楽しめればいい、リアリティーを求めちゃいけないぞって言い聞かせながら「キャデラック・レコード」を観に行った・・・。
レナード・チェスとエタ・ジェイムズ
チェス・レコードのソングライターであるウィリー・ディクソンの語り口ですすんでゆくストーリーは、とても親しみやすく温かい。
黒人音楽が好きな人、興味のある人には是非おすすめしたい。この時代に誕生したサウンドを検証しつつ、礎となった彼らの人生、そして人間愛と音楽に対する愛に心打たれることと思います。
そして、今まで評価を低くしていたビョンセに「ゴメンネ」と云いたい・・・。
ご健在のエタ・ジェイムズを演じた努力に感服、歌声は本人を超えられないけれど最後のレコーディング「I'd Rather Go Blind」~このシーンでは涙があふれました。素晴らしい歌声と演技だったと思います。
キャデラックに乗る、所有するということは、「贅沢」の代名詞。
警官が立ちはだかり、客席にはロープで人種が隔離されていたコンサート。それをベルリンの壁のように壊したシンガーが登場。レコーディングの為に渡米してきたイギリスのバンドのことなど、有名な話や出来事が次から次に飛び出すストーリーには目が離せなかった・・・。
チャック・ベリーやハウリン・ウルフのエピソードはとてもユーモラスでもありました。
本国のアメリカよりイギリスで黒人音楽(ブルース)が評価されていたというのは、周知の事実だけれど、特にローリング・ストーンズなどは大きな影響を受けたチェス・レコードのミュージシャンをリスペクトし続けているんだなと改めて感じました。リアルタイムでチェス・レコードを知っている人も、若い世代の音楽好きも楽しめるし、勉強になる映画だと思います。★★★★☆+1/2★
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