SHANGHAI～魔都に咲きし真紅の薔薇

「上海」が舞台ということで、見る前から、内容が疑わしい映画ではありました。

各国のスパイ活動、裏社会、そしてギャンブル、売春、麻薬

 

ステレオタイプな租界時代の「上海」に、緊迫感漂う?日米開戦前の尾ひれが付いて・・・。

『上海の伯爵夫人（The White Countess）』のように、付いた尾ひれに目をつむったら、救いのある文学的な作品になることもなく・・・。『ラスト、コーション（色・戒）』を引き合いに出すのも、おこがましい。

 

～諜海風雲～

「海渡る諜報部員・風雲記」

脈絡に欠けるスパイ活動と恋愛ゲーム

 

　極悪非道な日本軍の兵隊さん達と、過激で破壊的なレジスタンスを描いている点は、ハリウッド映画流の横暴としかとれない・・・。"ミカエル"って天使と同じ名前を持つハフストローム監督の作品は、初めて見たけど・・・「エクソシスト」は、見なくてよかったなとも・・・。

 

　コン・リーの貫禄ある演技と存在感は流石でした。農村出身のような体格のよさと、庶民的な美人でいて、「俺に気があるかも?」と男に思わせる術を生まれながらにお持ちなのだもの・・・魅力的

 

　百楽門舞庁（Paramount Ballroom）のようなナイトクラブで、「Rose, Rose, I love you」を歌い踊る女性二人のシーンがあったり、大好きなオールド上海（外灘の景色）をスクリーンで楽しめました。

『上海ルージュ』の情婦役から幾年月・・・魔都に大輪の真紅の薔薇を花開かせたかのような、コン・リー。はまり役と円熟味に敬意をこめて・・・。そして、試写会だったことを加味して。

★★☆☆☆＋1/2★

 

【魔都に咲きし真紅の薔薇～

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