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八岐大蛇退治 [☆舞台(Stage)]

神楽会館で『松尾神楽』の公演を観ました。

会館がある清川町のお隣、犬飼町が最高気温37.9℃を記録して日本で一番暑かった、この日の演目は、「神遂」「柴引」「綱切」そして「岩戸」の計四幕。外気温に負けないくらい、熱気に満ちた舞台でした。

少しばかり太鼓がアップテンポかな?と思った演奏でスタートした「神遂」・・・須佐之男命のヤンチャ振りと神々のやりとり。須佐之男命の暴れ具合によって、各神楽座の個性がよく出るのではないかと思います。また、その神楽座の雰囲気がつかめるような感じがするので、私の好きな演目のひとつです。(今回は、敗北をあっさりと認める男気あるスサノオちゃんかと・・・。)

「柴引」は、観客と荒神との大バトルに会場が沸きました。観客を客席から舞台に無理やり引きずり込むわ、の大騒ぎ。三歳くらいの可愛らしい男の子には、流石の荒神も降参し、手を合わせて許しを請う始末。中央の席だったので、参加できなかったので、次回は是非、柴をゲットしたいと思います。

《初めて観た「綱切」は圧巻でした。》

 綱切.jpg

面をつけていない舞人(須佐之男命)が、大蛇に見立てた俵を、真剣を用いて、ひと太刀でバッサリというもの。真剣勝負の厳しい表情や額から流れ落ちる一筋の汗などを目の当たりにすると、こちらも手に汗を握り、昂揚感が増してきました。息をのむ迫力!!凛々しくて格好よかった[ぴかぴか(新しい)]

「岩戸」は、賑々しく力強い舞人たちに見入ってしまいました。大柄な天手力男命の勇壮な舞姿が印象的でした。

昭和52年に県の無形民族文化財に指定されたという、「浅草流・松尾神楽」。その雄々しい舞姿は、古き伝授書「松尾神楽巻物」を基にしているそうです。

(8月22日(日)豊後大野市・神楽会館)


ところで、この公演で、司会者のお話から知ったこと。私が子どもの頃から親しんできた神楽(庄内・長濱)は、「大野系・岩戸神楽」から派生したものだということです。市内で執り行われる奉納神楽は、必ずと言っていいほど「八岐大蛇退治」の演目があります。舞台に花火の仕掛けをして、大蛇も花火を派手に噴きます。夏祭りの定番です~[るんるん]。最近観た"大蛇退治"で、特に面白かったもの二つがこちら・・・。
 
《この神楽殿では、大蛇が2頭登場》

 春日神社.jpg

普通、大蛇1頭ということが多いので、2頭を相手にし、苦闘する須佐之男命へ子どもたちが、「ガンバレ!」コール。大きな声援が送られました。その中に 「鬼ガンバレー」っていう声もあって~スサノオちゃんの顔は、確かに鬼っぽい。
 
《こちらは、大蛇が神楽殿から観客席へ降りてきた》
ブログ用1.jpg
お調子者のチャル(茶利)が、小さな菰樽をぶら下げて登場(左下)、ピンクの酒樽に仕込みの酒を・・・。(左上が須佐之男命)
 
大蛇がパクリ.jpg
チャルが怪しげなものを調合?、一服もられた酒に酔った大蛇。悪酔い?したのか、客席に乱入。パックリと開けた口から、次々と縁起物の「餅」や「お菓子」を出し、観客に振舞って回りました!!。大蛇の口にご注目!個包された白いお餅を「ハイ、どうぞ~!」してるシーンです。
退治されるのが可哀相?!なくらいの"アイドル"ぶり~。
 
私は、コンテンポラリー・ダンスが大好きです。だから、お神楽が好きなのかもしれないなと思います。(神楽が好きなので、コンテンポラリー・ダンスが好きとも言えるかも・・・。)
ステージの上~そこには、「ミニマル(Minimal)」と「黄金分割(Golden section)」の美学が渾然一体となり、存在しているからなんだと、遅まきながら、気づいた今日この頃です。

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