グラン・トリノ [☆映画(Cinema)]
黄金週間の締めくくりで、選んだ映画は「グラン・トリノ」。
愛犬ディジーと暮らすウォルト
ミリオンダラー・ベイビーに引き続き、頑固なお父さん。今回は、二人の息子とその家族との間にも確執を生じている。物語は妻の葬儀のシーンから始まった。若い神父さまを「Sonny」と呼び、悪態をつく反骨親爺ぶり。こりゃ、まいった・・・。
「クリント・イーストウッド」以外、他の誰にも作れない映画であり、演じられない役柄だと思いました・・・。完璧でした。
戦争で負った心の傷を抱えながら、強い男であろうとし、もがき苦しむ年老いた男。威厳に満ちた風格とは裏腹に深い喪失感を併せ持った人物。
モン族(中国や一般には苗(ミャオ)族ですかしら)の家族との親交により、頑なに閉ざした心の窓が開かれ、平安を得て人間愛に目覚めてゆく。お隣さんだから「隣人愛」といったほうがいいかしら・・・。マタイによる福音書~「あなたが自分を愛するように、あなたの隣人を愛しなさい。」
少年・タオとの心の交流、人種・世代を越えて育まれてゆく友情は、とても微笑ましく美しいものでした。また、入念にヴィンテージ・カー「グラン・トリノ」の手入れをし、ビール片手に眺めてひとり悦に入るシーンがキュートだったなぁ。
果たしてウォルトは、亡き妻にとって「良き夫」だったのかしら?と疑問。きっと手を焼いたんだろうな・・・。また、タオの亡き父親は??。
キリスト者として非難されることのない結末を迎えたウォルト・・・。それが、せめてもの救いだった。「ミリオン~」では尊厳死について、今回は、人間愛について考えさせられました。心に残るすばらしい作品。★★★★☆+1/2★
ラブラドールのディジーは「助演♀犬優賞~!!」 可愛かった。
タグ:アメリカ映画
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