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「帰ってきたぞ」ゴーストワールド [☆映画(Cinema)]

去年の暮れ、映画館のスクリーンで
「ゴーストワールド」を観ました。
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長らくご無沙汰していた映画館行きの復活。
わたし自身「帰ってきたぞ」となりました。
 
 公開当時、映画館(KBCシネマ)で2回観ていて、DVD・サントラCDも持っているし(パンヤの入った人形付きのボックスセットまでも…)
 内容丸わかりのコメディーだから、映画館行きのリハビリに丁度いいと思って、出掛けたのでした。
 12月の検診で、担当医から「行動制限がないのだから、身体が動けるうちにお出かけした方がいいですよ」と後押しされました。有難いことに検診の間隔も若干、長くなりました。長時間の座位は、しんどかったけど外出への弾みがつきました。
 20年以上前には気づかなかったことが、イーニドと父親との関係だった。良好とはいえなかったのか・・・。
 
 そして、新年があけた元日。テレビ番組も面白くないので、午後から映画のおさらいをすべく、DVDで「ゴーストワールド」を鑑賞。見ていなかった特典映像も観終わって、デジタル放送に切り替えた途端に「震度7」「津波避難」の画面が現れ、茫然となりました。
 被害の状況がこれほどまで深刻だとは・・・もう、言葉になりません。被災された方々が、一日も早く安心した生活がおくれるようになるよう、お祈りすることしかできません。
 「防災」「減災」を考え直さなければと思い、明日は我が身と切実に感じています。

枯れ葉(舞って 落ちて 飛ばされて) [☆映画(Cinema)]

 紙面で紹介された映画のワンシーンだけで、監督が誰だか分かってしまうという独特の雰囲気。迷い込んだら最後な不思議な世界。
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アキ・カウリスマキの描く数奇な桃源郷
アンサとホラッチョのラブコメディー
 
久しぶりの新作鑑賞で、今年初の映画。
動きも台詞も少ないから、安心して見ていられた。
 
 アンサ役のアルマ・ボウスキは美人な面立ち。ニコール・キッドマンを平凡かつ庶民的にして、間延びさせた感じ。身を粉にして働く姿が「ドッグヴィル」のグレースと重なったからかも・・・。
 ホラッチョは、「過去のない男」みたいに記憶喪失にはならなかったけど、アルコール依存症から抜け出せたし、病院の酸素吸入器で美味しい空気を吸い、どうやらニコチン依存症のほうも治ったと思えて、とってもほのぼのとした気分になれた。
 
 それにしても、飲んだくれのホラッチョ、バス停で泥酔している姿が犬っぽく見え、グレーハウンドの入った雑種犬みたいだった。ノラ同然の男を見捨てられないアンサったら・・・。
 
名演技のワンコは、アキ監督の飼い犬なんだって!!
さりげなく寄り添う感じがたまらなかった。
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  ワンコの体型を観察して♀女の子と判定。なのに「喜劇王」の名前が付けられてるとはね!!。
 
仏頂面の姉妹バンド「マウステテュトット」の曲「悲しみに生まれ失望に身をまとう」がいい味をだしてた。
歌詞の「私は囚人、永遠に 墓場すらフェンスだらけ」がグサリ・・・。
 
 ラジオから流れる「竹田の子守歌」
 1970年代に「赤い鳥」が歌い、放送自粛になってしまった曲。アキ監督はその経緯を知った上で、意図をもって選曲したのでしょう・・・。
 
舞って 落ちて 飛ばされて
雨にうたれ 踏まれても
枯れ葉は くじけない。
 
 アンサが働く工場で作っている重機(?)が、奇妙な形をしていて、食肉工場を連想させるものだった。工場の描写が出てくると当然、「キム・ギドク」も連想してしまったわ・・・。
「気狂いピエロ」のポスター、「はなればなれに」の話題が飛び出してきて「あらら~・・・。」
 その日は、映画を観終わった足で「はなればなれに」でアンナ・カリーナが履いていたデザインに似たパンプスを試し履きするため、靴屋さんに寄ることにしていた。結局、目星を付けていた靴より、ヒールも値段も高いほうを買っちゃったのは「枯れ葉」の台詞に「はなればなれに」が登場したからかも・・・。

タグ:どうぶつ