明日のパスタはアルデンテ~ [☆映画(Cinema)]
邦題で連想すると、イタリア・お料理・パスタ・ラブコメ・明るい~という感じだけど・・・パスタ会社を経営しているファミリア(家族)を中心にしたお話で、パスタ麺の湯で加減をなぞらえるには、かなり無理があるかも。
予告篇を見たら、面白そうだなと思って映画館へ。ゲイだと家族にカミングアウトするつもりだった弟は、彼の兄に相談。土壇場になって、ノンケだと思っていた兄が、カミングアウトしてしまう。兄から先手を打たれた弟・・・仕方なく、家業の経営を任せられる羽目になる。でも、そんな内容ならば、普通の映画。さすがに、イタリア映画は隠し味があり、素晴らしい味付けをほどこしていたのでした。『ウエディング・バンケット』みたいな偽装結婚に発展することもなく・・・。
原題の「Mine Vaganti」は、『移動する地雷?』とか・・・。
一触即発~踏んだら恐い(個性的な)人々が多数登場。
でも、最強の地雷はファミリアのお祖母ちゃんだと思った。
叶わぬ恋に身を焦がす二人の女
弟のトンマーゾに好意を抱くアルバの苦悩・・・《現在》。その昔、彼らの祖母が秘かに思いを抱いていたのは、結婚相手の祖父ではなく、その弟(ニコラ)であったという・・・《過去》。現在と過去が美しく交差するラストの映像シーンには、泣けました。ニコラもまた・・・だったのでしょう。
家族に不幸が訪れたとき、ほんとうの家族の絆が確かめられるものなのかもしれない。ファミリアの結束が生まれるのも確か・・・。
「五万粒の涙~50mila」という、ニーナ・ジッリのイタリアン・ポップスが、心地よい切なさ Sadeみたいな雰囲気を感じさせます。
★★★☆☆+1/2★
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