あーぁ、またチャン・イーモウ監督に泣かされました。

サンザシ(山査子)といえば、中国ではよく見かけるお菓子。乾き物で、お砂糖にまみれたものを初めて食べたときは、「激甘」と思ったけど、お茶請けとしては「好」、上海のコンビニで「サンザシ・チップス」をなんとなく買い食い・・・これが、あとを引く美味しさだったっけ・・。ヒロイン(静秋)役のチョウ・ドンユィ(周冬雨)ちゃんの魅力といったら、サンザシのお菓子のように甘酸っぱくもあり・・・胸がキュンとする可愛らしさ#59116;。

文化大革命で引き裂かれた恋愛ものというと、私は『美人草』の切なさを思い出します。この映画は、文革の嵐と不治の病が重なって、出来すぎたお話なんだけど、ただもう涙・・・ナミダ、なみだ。
綺麗すぎるこのシーン・・・。
 
『Hero(英雄)』のメイキングで、鏡のような湖上シーンを撮ったときの模様を見知ったので、監督の妥協を許さない撮影魂を強く感じました。
走資派としてマークされている静秋の母親から、娘の将来のために交際をやめるようにと諭され、別れ間際にスンが、ヤケド治療した彼女の足の包帯がほどけているので巻かせてくれと頼み、包帯を巻きなおしながら、ハラリと落とす涙・・・悲しくも美しすぎて、号泣・・・。
そっと見守る愛の強さ
 
『あなたが死すとき、自分が本当(真的)に死ぬ』といったスン
深い意味と愛が込められていました。
 
山査子の樹にまつわる~抗日戦争で流された兵士の血の物語は、まるでショットガンか鋭いナイフをチラつかされた感じがしたのでした・・・。
★★★★☆

『Standig In The Shadows Of Love』


映画館からの道すがら、この歌を口ずさみながらトボトボと家路へと・・・。陰になり日向になりな、ひたむきすぎる愛に感動してしまいました・・・。