久しぶりに邦画を観ました・・・。
新聞の連載小説を、最後まで読むことなく、途中で止めてしまうことが多い私ですが、珍しく、夕刊で欠かさず読んでいた『悪人』。
あれ、この筋書きのモデルって?と思わせる~ノンフィクションのような殺人事件。そして、重苦しい内容もさることながら、ドラマチックでいて、リアリティーのある展開が面白かった。当時、福岡市内に住んでいたので、舞台がとても身近に感じられたことも相まって、とても興味深かった訳です。
映画公開時は、スケジュールが合わなかったり、体調がすぐれなかったりで、劇場へ足を運べなかった。嬉しいことに再映されて、念願のスクリーンで鑑賞!となったのです!。
映画は、原作よりも人間ドラマ色が、濃い仕上がりになっていたように思えた。祐一役の妻夫木聡、熱演さが見て取れて感心したし、全体としては素晴らしい出来。でも、欲を言うと、もう少し男臭い淫猥さがあったらよかったのに・・・。
連載で読んでいたときは、光代の気持ちは、全くもって共感できなかったのに、映画では、その深い心情を察することができた。 深津絵里と樹木希林の自然な演技が、ひときわ煌いていたし、負けん気が強い佳乃役の満島ひかりも好演。とにかく配役が完璧すぎるという感。
逃避行先の灯台のシーン、画像の色調トーンが違ってきて、「長崎じゃない?!」と違和感を覚えてしまい、減点対象です・・・。★★★★☆
ところで、福岡・佐賀・長崎と、見知った風景があふれた映画。特に私の大好きな路地裏風景=長崎市内の「館内市場」界隈が出てきました。
この温泉の近くに、祖母の房江が騙された悪徳商法の事務所(アジト)があるようですね!!