洋上の『海賊放送局』~The Boat That Rocked
"Rock & Roll"してました。ご機嫌な音楽もてんこ盛り#59126;しっかり、笑い転げた2時間15分。
 
ザ・ローリングストーンズをはじめとした当時のポップ・ミュージックが、いかに反逆児的であったかということ。カブト虫の曲が一切出てこない点も個人的に小気味よかったです。
この映画で、日本とは違いすぎるイギリスのラジオ放送事情を知りました。いゃー、驚きました。当時、民放ラジオが認可されてなくて、BBC(英国放送協会)のみ。しかも、ポップ・ミュージックは一日たった45分の放送時間制限があったというのですから・・・。
 
何といっても配役が最高でした。 大好きなフィリップ・シーモア・ホフマン。ロックを題材とした映画といえば、『あの頃、ペニー・レインと』ですね。今回は、イギリス英語を操るか?と思いきや、ザ・カウント(伯爵)という名のアメリカ人DJ役だった(納得ですな・・・)。
ビル・ナイ、ケネス・ブラナーなど英国実力派や今や貫禄の中堅俳優リス・エヴァンス。みんな、もうめちゃくちゃ格好よかったです。
私が一番気に入ったDJは、クリス・オダウド演じるサイモン。マイク・ネスミスみたいな正ちゃん帽(毛糸のスキー帽)をかぶったお人よしさんで、船上で挙式したものの、わずか17時間で結婚生活に終止符。
はたまた、無口であるゆえ女性を虜にするジム・モリソン風でニヒルなDJマーク(トム・ウィズダム)の船室に居残るファンたち。ハーレムのごとく群がる美女たちの爆笑シーンは、ジミ・ヘンドリックスのレコードジャケット Electric Ladyland 発売時の見開き写真がパクられておりました!!(これが"PG12"な理由でしょうか?)
 
音楽ファンをにんまりとさせる小道具が随所に用意され、身も心も躍る曲に酔いしれることができます。(ただし、船酔いにはご注意を!)
 
ザ・ヤードバーズの曲でとびきり大好きな『For Your Love』の選曲にも「ひゃほー!!」でした。
★★★★☆+1/2★