高崎山には、悪い言い方だけど

宝の持ち腐れともいえる彫塑が存在している。

 

初代ボスザル「ジュピター」の像








朝倉文夫先生の素晴らしい彫塑

サルの体つきを実写的に表現し

力強い手足、野生ならではの眼光の鋭さ

ボスザルの威厳と包容力も感じさせる。

 

 以前は、サル寄せ場へとつづく、メインの入り口で現在は通行止めになっている石段の脇にその像はある。

 もはや人目のつきにくくなった場所に、お宝を置いておくなんてと、高崎山へ行くたび、複雑な気持ちになってしまう。これぞ市の財産として、駅前や公園など公共の場所に移設もしくは、美術館で展示するのが相応しくないかい?と思うのだけど、ここはお寺さま(萬壽寺)の所有地、そう簡単にはいかないのかな?「あーぁ。もったいない」

 

 でも、この「ジュピター」の彫塑の近くには、寺のお地蔵さまなどの石像が点在していて、なんとなく周りに溶け込んでいるようにも見受けられる。

 「ジュピター」は、おサルさんたちの「守りご本尊さま」として、高崎山全体を見守っているように思えなくもない。