臼杵公園へ [☆旅空百景]
臼杵の城下町を眺めるべく、臼杵公園へと行きました。
城跡への正面突破(古橋口園路)は、石垣崩落の恐れの通行止めにて不可
よって、回り道コース(今橋口園路)での登城となりました。

今回の登城の目的のひとつ
日名子実三の「彫塑見学」
「廃墟」と題された
老木と一体化したような翁の像


第一印象は、お師匠さん=朝倉文夫「墓守」を彷彿とさせる作品だなってベタな感想。
聞くところによると、不運の俊寛僧都をモチーフにしたとのこと。でも、わたしは、老衰で亡くなった祖父、柔和で寛容だったおじいちゃんの面影とが重なりました。まるで、人生を全うした翁(おじいちゃん)が、温かい眼差しで、優しく語りかけてくれるような感じがしました。
公園内の日名子実三のもう一つの作品
大友宗麟公のレリーフ
残念ながら「レプリカ」
オリジナルは、第二次世界大戦中に金属供出されたそうです。
そして、公園内には「国崩し」という名の大砲が鎮座しています。

ポルトガル副王から宗麟公への贈り物だったそう・・・。
こちらは、もちろんレプリカだけど、400年以上前の本物の「国崩し」は現存していて、靖国神社の遊就舘に展示されてあるっていうのよね。
臼杵公園内には、護国神社も建立されていて、そこかしこに戦争の爪痕が見てとれたりし、つくづく戦争は嫌だと思いました。
城跡の一角から、城下町にあるカトリック教会が見えました。 

15世紀後半のキリシタンの時代から
現在に至る臼杵の歴史を物語る城跡でした。
2022-11-06 16:00
天井桟敷で朝食を [☆旅空百景]

不慮の事故で亡くなった友人と20代の頃、よく訪れていた茶房
「桟敷席というより、私たちには、≪お馬鹿の高あがり席≫だね」なんて言ったりしてた、お気に入りの場所だった。
先々月、テレビのニュースで事故を知った時、同じ年齢だけど、同姓同名の別人だと思いたかった。電話をかけてみたら、繋がらなくて連絡がとれない・・・信じたくなかったけど、そうなのかと受け止めざるを得なかった。
この茶房は、数十年のあいだに、入り口や厨房の位置、BGMも変わった。
いつしか、≪お馬鹿の高あがり席≫は、靴を脱がずに上がれるようになり、数年前には、本&書棚も撤去(宿泊施設内へ移動)された。
初めて訪れた時は、まるで秘密基地でも見つけたみたいに、友とふたりで大はしゃぎしてしまった・・・。時はあっという間に流れたけど、ここの居心地の良さと思い出は色あせない。
どうしても、お気に入りの席につきたくて、開店時間に合わせてお店へと向かった。
そして、かねてより食べたかった「モーニングセット」を

『天井桟敷で朝食を』
タグ:由布院
2022-06-21 14:40
鐘の音に魅かれて [☆旅空百景]
梅雨曇りの金鱗湖

この日は、14歳の夏休みに知り合って無二の友となった、かけがえのない友人を追悼すべく、早朝から彼女との想い出にあふれたお店(茶房)へ行くために早起きをし、由布院へと向かいました。
茶房をあとにしてから、金鱗湖周辺を散策。湖面をのぞくと鯉に混じって、外来種らしき異様な光を帯びた魚が生息していて、気味の悪い大きな赤い口を広げていました。その魚の様子を観察していたら、お寺の鐘の音が鳴り響いてきたのです。それは、午前11時を告げる鐘でした。
その音色を耳にした途端、突然というか必然的に「これから、お寺にいこう~」と思い立ってしまったのでした。

「佛山寺」の鐘は、なんとも心地のよい響きをもち
わたしをいざなってくれ、それは5年振りの参詣となりました。
「牛に引かれて、善光寺参り」ならぬ「鐘の音に魅かれて、佛山寺参り」ということです。

亡き友は、その数日前に満中陰をむかえていたので
このような機縁(仏縁)もあるものなんだなと思うと
感慨深いものがありました。

山門まで登る道の途中で、ウグイスの鳴き声が聞こえてきました。しばし観光地の喧騒を忘れてしまう憩いの地が、湯の坪街道から数分の場所にあるんだと改めて感じ入りました。
ところで、帰宅してから、司馬遼太郎が『街道をゆく』の中で、「ここ(佛山寺)の鐘の音は、郷愁のある響きである。」とふれていらっしゃると知りました。心の和む澄み切った鐘の音は、今回の旅空で、午前11時に鳴り響くと知りました。これからは、時間を合わせて湯布院を訪ね、鐘の音に耳を傾けたいと思います。
2022-06-21 11:30
うすき雛めぐり [☆旅空百景]
『うすき雛めぐり』が始まりました。
今年は少し規模が縮小されているとのことです。
こちらは、昨年
「臼杵観光交流センター」に飾られていた「紙製のお雛さま」です。
色とりどりの綺麗な和紙の衣裳をまとっていました。


臼杵の観光キャラクター「ほっとさん」の雛飾りもありました。
ほっとさんのオンパレードに、クスッと笑えました。
三人官女らは、お道具を持っているけれど
五人囃子が手持ち無沙汰、手元に楽器がないの・・・。
(お謡いさんだって、扇を持ってるんじゃないかな~)
だから、お囃子はエア演奏ということにしておこう(笑)
ところで、たまたま
この日、臼杵の街角で、こんなお人形さんに出会いました。
愛らしい表情の太夫さんと三味線弾きさんが並んでいました。

浄瑠璃をやってるお人形さんみたいなので
「文楽の素浄瑠璃人形」かしら?
埃をかぶっていたけど、とても可愛くて気になりました。
お値段を聞いてみたくて「ごめんください」と声をかけるも、お店の方がいらっしゃらず。
コロナ禍で営業してるのか、休業なのかよくわからない状態でした。
そんな城下町・臼杵の町並みを歩くと
心ときめくものに出会えてしまう。

~店舗の前の二宮金次郎さん~
「勉強中です!」というのは、「お値段を勉強してくれる(負けてくれる)」ってことかな?

縁起のよい「鏝絵の布袋様」
~ワハハと太っ腹な笑い声が聞こえてきそう~
残念ながら、今年は雛めぐりに行けそうにありません。
城下町の雛めぐりの気分をちょっぴり味わうべく
今から、箱雛の「うすき雛」を飾ろうと思います。
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2022-02-19 17:00
秋桜・コスモス「愛す」 [☆旅空百景]
風に揺れる秋桜
見頃を迎えているというので
臼杵「石仏公園」の『秋桜・コスモス』を見に行きました。
朝晩は、すっかり秋の気配を感じますが、日中はまだ、エアコンなしではいられない真夏日や夏日が、続いています。
公園のコスモスも、その寒暖差と照り付ける日中の陽射しに少々バテ気味のように見受けられました。

愛らしく可憐なピンクのコスモス、そして、白いコスモスからは
花言葉そのものの「優美」が感じとれました。
ところで、臼杵石仏へ行ったら、やはり臼杵煎餅ということになります。
そこで、おススメのスイーツは
「後藤製菓」本店がある(臼杵会館)直売所の「アイスクリーム」
「うすきせんべい愛す」という名前で、
臼杵煎餅のサブレで抹茶アイスがサンドされた逸品です。
例えたら「アイスもなか」の最中が、せんべいサブレになっているという感じかな~。
アイスの一部であるせんべいサブレが、硬めなので、しばらく時間を置いてから食べるのが流儀となっております・・・。

お値段は、ワンコイン(百円玉一枚)
暑くても、寒くても、年中美味しい「愛すべきアイス」です。
2021-10-10 15:00
紅く染まるコキア≪育て!! 魔女のホウキ≫ [☆旅空百景]
コキアが紅く染まり、見頃を迎えていました。
そう、あの魔女のホウキの材料になる植物です。
ハロウィーンでの出番を待ちかねているみたい!?

ダム湖の借景が、ロマンチックでステキ
お家から出たことのない手乗りサイズの「くま公」をお供にして
農業文化公園(杵築市)で、秋の空と景色を満喫してきました。

右のような緑色のコキア群もありました。
コキアを長く楽しんでもらうため、植える時期を少しずらしているそうです。

紅いコキア群の中に黄緑色のコキアが、ちらほら見え隠れ。同じ時期に植えたのだそうですが
「朱に交われば赤くなる」ことに抵抗するかのごとく、自己主張する黄緑コキア。どこの世界にも目立ちたがり屋さんは、いるものですね。
自分用のお土産に「ロザリオビアンコ」と「香母酢(カボス)」を買いました。
皮ごと食べられる、種のない「ロザリオビアンコ」は、さわやかな甘さで美味。薄皮が剝きにくかったけど、やはり皮がない方が格段に美味しかった~頑張って剝いた甲斐がありました。

公園内の果樹園で育った粒よりのカボス(詰め放題)
ビニール袋を引きのばしたら、あと3個は入ったかも・・・(笑)
2021-10-10 14:30
◆マスク展◆東京都庭園美術館 [☆旅空百景]
東京都庭園美術館の新館ができてから訪れたのは
「マスク展」でした。
「仮面(マスク)ブローチ」を付けて
ドレスコードの割引を受けて入館しました。
もう何年も前に画材店の移転セールで(元のお値段は不明)購入。西アフリカ諸国の国旗みたいな色合いとアフリカンな顔立ち(仮面)が気に入った木彫りブローチは、お値段¥100でした。
ペンダントにもなる仕様だけど、身に着ける機会がなかった未使用品が、「ドレスコード」の100円割引に役立ちました。
最終日だったので、残念ながら図録など全て売り切れ。仕方なく、記念にガチャガチャの「ますくじ」に挑戦してみたのでした。
ところで、大好きな美術館で、新しい見どころの発見がありました。
新館にゆく渡り廊下から、ガラス越しに本館を眺めると
ユラユラと揺らめき歪む姿が、なんとも幽玄なのです。
まるで、昭和初期に朝香宮邸として建てられた当時と現在の
時の螺旋をタイムスリップしてしまうかのような感覚・・・。
2021-08-30 12:00
東京都庭園美術館 [☆旅空百景]
東京都庭園美術館
初めて訪れたのは、1993年の
『アール・デコ様式のセーブル陶器展』だった。

【写真は2015年の6月】
今みたいに新館もなく、大リニューアルされてなかったから
中庭にアメリカンショートヘア柄の猫がいて、毛づくろいしていた。
顔も身体も大きな猫ちゃんで、やたらと人懐こくて可愛かった。
一緒に写真を撮ったりしていたら、職員の方がいらしたので、「ここの猫ちゃんですか?」と尋ねたら、「勝手に住みついているから・・・」とのこと。
「よかったら、連れて帰って!」とまで言われちゃいました~。
旧宮邸の雰囲気になんとなく合う、シルバーグレイの猫ちゃんだった。

【玄関前(入り口)に鎮座する狛犬さん】
独特のアール・デコ様式の館内は
素晴らしさのあまり、ため息が出るほどうっとりしてしまう・・・。
「建物自体が、美術品」の美術館だからでしょう。
ここ最近の美術館は、有名な建築家さんの設計で満足させたり
空港かステーションか商業施設みたいな
似た雰囲気のものばかりで、お金をかけたわりには
何とも味気のないものが多すぎる気がします。
2021-08-28 10:30
お気に入りの景色(別府・末広町) [☆旅空百景]
カトリック別府教会
JR日豊線の列車の窓から
教会の姿が見えると、ほっとする。
20~30年前とくらべたら駅周辺に
高い建物が立って、見えにくいけど
てっぺんの十字架をみるだけでも
平安な気持ちになれる。
別府教会のお聖堂入り口、南側の通りの向かいに
「清島アパート」がある。
「清島アパート」は【BEPPU PROJECT】という
アートの拠点地
戦後、まもなく建てられたというから、築70年以上かもしれない。
1950年に聖フランシスコ・ザビエル渡来400年記念で建てられたフランス(ルルド)様式の「カトリック別府教会」、「清島アパート」も、同じ時期くらいに建てられたのではないかと思う。
別府は幸いにして戦災を受けることがなかったが、アメリカ軍の進駐地になった。そんな歴史のなか、カトリック別府教会は、進駐軍当時の米軍関係者や兵士から、幾ばくかの寄付という恩恵にも与り、立派な教会として建て替えられたと聞いたことがある。
戦後の歴史を刻む建物のある通り
別府・末広町のお気に入りの景色
2021-08-06 15:30
案内猫 [☆旅空百景]
先月、由布院のお宿に一泊した翌日
由布院の古刹・佛山寺に行きました。
ここを訪れるのは3回目
前回は火災で本堂を焼失したばかりの
1995年の早春だったので
なんと22年ぶりの訪問です。
昨年の地震での被害からか
つっかえ棒をされた山門を見上げていたら
ニャーニャーと猫の鳴き声がしてくる
山門の奥から、にゃあーにゃー
「ようこそ、いらっしゃいました~」と

ゴロゴロ喉を鳴らして
熱烈歓迎![[るんるん]](https://blog.ss-blog.jp/_images_e/146.gif)
![[るんるん]](https://blog.ss-blog.jp/_images_e/146.gif)
もう、愛くるしいやら、かわいいやら![[黒ハート]](https://blog.ss-blog.jp/_images_e/136.gif)
![[黒ハート]](https://blog.ss-blog.jp/_images_e/136.gif)
ピンクの首輪をしている飼い猫ちゃん

「ハイ、お賽銭はこちらでございますよ」とばかり
ご本堂まで、「案内猫」ちゃんに先導されました。
お参りをしていると

すっかりくつろいで身づくろいをはじめ
その後
お参りがすんだ頃合いを見図るかのように
観音堂の方向へと案内されている途中
事件が勃発
境内の草むらから「案内猫」の様子をうかがっていた
全体的に「案内猫」より黒っぽい
キジトラ柄のゲリラ猫が
突如、匍匐前進し「案内猫」へ攻撃態勢へ・・・
「わー、だめだめ !」と慌てて声を上げたら
気づいた「案内猫」ちゃん
寸でのところで、ゲリラ猫から身をかわし
境内から一目散に姿を消してしまいました。
この「案内猫」ちゃん、どうやら、「ご本堂」⇒ご本尊のある「観音堂」へと順路を追って寺の案内をしてくれるみたい?です。『佛山寺』に詣でる楽しみを発見![[るんるん]](https://blog.ss-blog.jp/_images_e/146.gif)
![[るんるん]](https://blog.ss-blog.jp/_images_e/146.gif)
2017-02-09 19:30
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