SSブログ

銀幕の女優たち [☆映画(Cinema)]

 小津安二郎監督作品の妙齢(当時なら結婚適齢期)の娘役、昭和の「銀幕の女優たち」は、艶やかでキレイな方ばかり。しかも、主人公よりも華やかで目立ってしまうことが多々あり。
 代表格は、「秋日和」の秋子(原節子)の娘(アヤ子)の友人・佐々木百合子(岡田茉莉子)。娘・アヤ子(司葉子)をすっかり食ってしまっていたよう・・・。
岡田茉莉子1 (2).jpg
寿司屋の娘は、とにかく可愛い。
 会社を午後から早退して、おっさんトリオと直談判。おっさんたちを手懐ける。
岡田茉莉子2.jpg
披露宴出席時の素敵なドレス
花嫁さんより綺麗だったんじゃないの!
 
 そして、「麦秋」の紀子(原節子)より、友人・アヤ(淡島千景)のほうが、初々しくて可愛いらしいと思う。(単なる好みの問題かもしれないけど)。
 
 完全に主役たちを食ってしまっていると思ったのが「彼岸花」に登場する、京都の旅館「佐々木」の女将(浪花千栄子)と娘の幸子(山本富士子)。
 
 このふたりは最強。女将の長話に対抗して、廊下に「早く帰って」と逆さ箒のおまじないをかけても、もとに戻してしまうし・・・。
 山本富士子の笑顔と和服姿のたたずまいの美しさ。「有馬稲子と久我美子」のふたりが束になってかかっても、太刀打ちできない。山本富士子というお山の存在感で、可哀そうなくらい影が薄くなってしまっている。
 
映画冒頭の結婚式場のシーンに映っている
「富士山」の絵
山は富士.jpg
実は、この作品は「山本富士子さんの映画」になってしまいました。
なんて感じの予告とも、とれてしまうような・・・。
(映画オープニングの松竹「富士山」とは別物で)。
 
 
「秋刀魚の味」の娘・路子(岩下志麻)は、友人が出てこなかったからか、向かうところ敵なしの美しさだった。
 
「秋日和」に登場する会社「三和商事」
そこの事務員役(岩下志麻)
岩下志麻.jpg
清楚で可愛いよーー!!
この時、すでに監督の目にとまっていたのね。
大女優への片鱗をうかがわせます。