ル・アーヴルの靴みがき~黄昏色は和み色 [☆映画(Cinema)]
アキ・カウリスマキの映画って、風景も人も、黄昏た色づくめ。でも、私にとっては、なんだか妙に居心地のよい世界なのです。
先月、映画館で流れた予告篇で、「きゃーー、私のレオ様ーー」と、大好きなジャン・ピエール=レオが出ているのを確認。期待度は高まるわ、心躍るわ(笑)。
レオ様の役柄は、小心者で、いかにも陰湿そうな男・・・『コントラクト・キラー』の続編のようなシュールさは皆無。
クククッと笑えました。

ガボンから来た少年=イドッサに寄り添う 愛犬=ライカ 役者犬ファミリー出身たげあって、実力・貫禄充分
イドッサが、ステレオに置かれたレコードに針をおとすと、ブラインド・ウィリー・マクテルの曲が流れてきて・・・哀愁たっぷりのブルース。SP盤がくるくる回る~78回転ざますわ。
警察のオジサンとアナナス(パイナップル)の"絵になるシーン"には、思わず大笑い。
事件の聞き込みに行った八百屋のオヤジにアナナスを買わされて、今度はそれを持って一杯飲み屋へと、聞き込みのはしご・・・。
主人公のマルセルが一肌脱ぐべく、難民キャンプを訪ねるシーンに流れていた曲に「ウォロフ語!?」、「リズムは、ンバラ?」、「ユッスー・ンドゥールがプロデュースしたバンドの曲だったっけ?」と・・・モヤモヤが発生(笑)。で、やっぱりセネガルの音楽だった~!!。 HASSE WALLI & ASAMAANの『Jambaar(Heros)』という曲名で、 Teranga というアルバムに収録されているよう。(ちなみに、CDは現在のところ入手不可な模様)
リトル・ボブという、オヤジ・ロッカーが登場したり!と、カウリスマキの独壇場は健在。このリトル・ボブさん、ブライアン・セッツアーを爺ちゃんにして、懐かしの白木みのるさんに似せたようなオジサン。 地元では、何らかの偉大なる伝説を持つロッカーなんでしょうな?。
黄昏色は和み色
ボヘミアンな芸術家や流れ者などが、たどり着き住みついた港町。住人たちの少しだけ距離をおいた優しさと、静かに見守りあう人間関係。その鼻につくことのない人情味が、物語をさらに味わい深いものにしているようでした。
★★★★☆+1/2★
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