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文楽☆野崎村の段 おみつVSお染 [☆舞台(Stage)]

今年も、文楽・地方公演の季節が巡ってきました。
今回は、世話物の二本立て、『双蝶々曲輪日記/八幡里引窓の段』と『新版歌祭文/野崎村の段』の昼公演に行きました。
 
おそめ.jpg
 
 ロビーに到着すると、人形遣いの吉田和生さんが、 人形(玉手御前)とともに東日本大震災の募金を呼びかけていらっしゃるではありませぬか!!きゃー!少額募金ながら、お綺麗な玉手御前様を通して、握手をしていただきました。(残念ながら、ご本人との握手は、ままならず・・・お手がふさがってらっしゃいますから→コラコラ、当り前じゃろ・・・。)
 
双蝶々曲輪日記では、桐竹紋壽さんが女方ではなく、立役の南方十次兵衛。 とっても、渋かった。義理と人情の狭間で揺れ動く親子模様。人を思いやる心の大切さを感じました。大夫の唸りと三味線に、ブルースっぽさを感じたりしました。ロバート・ジョンソンというよりは、ハウリン・ウルフ。
 
「お染・久松」の新版歌祭文は、久松の許婚の田舎娘・おみつと久松の恋人でお嬢様・お染の対比が楽しめました。おみつは、久松との婚礼の運びに嬉々として、大根膾を作ったり、訪ねてきたお染に嫉妬する姿も可愛らしい。一方、 お染の方は、愛する男に、しな垂れかかるしぐさなど娘にしては妙に艶かしくもあり。対照的な二人の娘がよく描かれていました。しかし、優男の久松の不甲斐なさといったら・・・。
 
吉田和生さんが遣うおみつは、健気でいて勝気さもあり、思わず肩入れしてしまいたくなったりも・・・。おみつが尼となる決心を明かす場面で身にまとった、水浅葱色の着物の柄が"タンポポ?"。えー?、オペラグラスでよく、確認してみるに、葉っぱが紛れもなく雑草の蒲公英!。あとで、タンポポの花言葉を調べてみたら、「真心の愛」&「別離」・・・おみつそのものですね。
豊竹嶋大夫の登場に客席から間髪を入れず、「待ってました!」の掛け声がかかり、いい雰囲気[るんるん]。 三業一体の醍醐味に・・・次回こそは、昼・夜の通しで観たいと思ったのでした。
(3月2日(金)iichiko 音の泉ホール)
 
文楽ハンドブック
 そんなこんなな、付け焼刃な文楽ファンの私にとって、強い味方がこちらの本。 
予習&復習に役立っています。
 
 
 
 

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